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CP対称性の破れとは?

しーぴーたいしょうせいのやぶれ

CP対称性の破れとは、粒子を反粒子に置き換えかつ空間を鏡像反転しても物理法則が変わらないという対称性が成立しないことを指します。

CP対称性の破れ(CP violation)は、素粒子物理学における重要な現象で、「C対称性(電荷共役対称性)」と「P対称性(パリティ対称性)」を組み合わせた対称性が、一部の素粒子反応では保たれないことを指します。

C対称性は粒子を反粒子に置き換えても物理法則が不変であるという性質で、P対称性は空間を鏡像反転しても不変であるという性質です。これら2つを同時に適用したCP変換が対称でない、つまり「物質と反物質では微妙に振る舞いが異なる」のがCP対称性の破れです。

1964年、クロニン(James Cronin)とフィッチ(Val Fitch)はK中間子の崩壊実験でCP対称性の破れを初めて発見し、1980年のノーベル物理学賞を受賞しました。その後、小林誠・益川敏英によってCKM行列の複素位相がCP対称性の破れをもたらすことが理論的に説明され、2008年のノーベル物理学賞につながりました。

CP対称性の破れが宇宙論的に重要な理由は、ビッグバン直後に物質と反物質が等量生成されたはずなのに、現在の宇宙が物質で満たされている事実(バリオン非対称性)の説明に関係するからです。

  • K中間子崩壊での発見(1964年)
  • B中間子でのより大きなCP破れの確認(2000年代のBelle・BaBar実験)
  • ニュートリノセクターでのCP破れ研究(T2K実験など)

完全な理解にはいまだ至っておらず、標準模型の破れだけでは宇宙のバリオン非対称を説明しきれないことから、新物理探索の重要な動機となっています。

使い方・例文

なぜ宇宙は反物質ではなく物質でできているのかを説明するとき、ビッグバン後の物質・反物質の非対称性の起源として「CP対称性の破れ」が引き合いに出されます。

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