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黒質とは?

こくしつ

黒質とは、脳の中脳に位置するドーパミンを産生する神経核で、運動調節や報酬系に深く関わる重要な脳部位です。

黒質(こくしつ、substantia nigra)は、脳の中脳に存在する神経細胞の集まり(神経核)で、メラニン色素を含むドーパミン産生ニューロンが豊富に存在するため、肉眼的に黒っぽく見えることからその名がついています。

黒質は機能的に2つの部分に分けられます。

  • 黒質緻密部(SNc):ドーパミンを産生・放出するニューロンが密集し、線条体大脳基底核一部)へ投射する「黒質線条体路」の起点となる。随意運動の開始・調節に重要
  • 黒質網様部(SNr):大脳基底核の出力核の一つとして機能し、視床や上丘へ抑制性の信号を送る

黒質と大脳基底核はループ回路を形成し、滑らかな随意運動の制御に不可欠な役割を担っています。また報酬予測や動機づけにも関与しています。

医学的に黒質が特に注目されるのはパーキンソン病との関連です。パーキンソン病では黒質緻密部のドーパミン産生ニューロンが選択的に変性・脱落し、線条体へのドーパミン供給が著しく減少します。その結果、振戦(ふるえ)・筋固縮・無動・姿勢反射障害といった特徴的な運動症状が現れます。

使い方・例文

神経科の診察で「パーキンソン病の患者さんでは黒質のドーパミン細胞が減っている」と医師が説明する場面や、脳科学の解説書で「黒質は運動のスイッチを制御する」と紹介される文脈で登場します。

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