黒子とは?
くろこ
黒子(くろこ)とは、歌舞伎において舞台上で演者や道具の補助を行う裏方役のことで、黒い装束を着て観客に「見えない存在」として扱われます。
黒子(くろこ)とは、歌舞伎の舞台において、俳優の演技を陰から助けるために舞台上に登場する裏方のことです。全身を黒い着物・頭巾・手袋で覆い、顔を隠した姿が特徴で、舞台の約束事として「観客には見えない存在」とみなされます。
黒子の主な役割には次のものがあります。
- 俳優が衣装を変える「早替わり」の際に、舞台上で素早く衣装の脱着を手伝う
- 小道具や大道具を必要なタイミングで俳優に手渡す、または片付ける
- 舞台上で俳優が使う扇や刀などの道具を補助する
- 宙乗り・立ち廻りなどの演出で安全を確保する
黒子が「見えない存在」とされる慣習は、日本の演劇における独自の美学から生まれたものです。黒色は日本の伝統的な舞台においてしばしば「無」や「影」を象徴する色とされ、観客はこの約束事を共有することで物語世界に没入します。これは西洋演劇にはほとんど見られない、日本独自の舞台技法です。
この慣習から転じて、現代では「表に出ずに裏方として重要な働きをする人物」を「黒子」と比喩的に呼ぶ表現も広く使われています。政界・ビジネス・スポーツなど、さまざまな場面で影の功労者を指す言葉として定着しています。
使い方・例文
歌舞伎の「毛抜」などの演目では、黒子が舞台上で俳優の衣装を整えたり小道具を渡したりする場面が見られます。
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