藤娘とは?
ふじむすめ
藤娘(ふじむすめ)とは、藤の花に宿る精が若い娘に姿を変え、恋心を踊りで表現する歌舞伎舞踊の演目で、日本舞踊を代表する華やかな一曲です。
藤娘(ふじむすめ)とは、歌舞伎舞踊(日本舞踊)の演目のひとつで、藤の精が美しい娘の姿をとり、長唄の音楽に乗せて恋の喜び・切なさを踊る一幕ものの舞踊です。正式な曲名は長唄「藤娘」で、文化・文政期(19世紀初頭)に成立したとされています。
演目の内容
藤の花が咲き乱れる春の情景を背景に、藤の精が娘に化身して登場します。藤の枝を手に持ち、恋に浮かれる心情や恋人を待ちわびる切なさを、優雅かつ艶やかな振りで表現します。衣裳は藤色を基調とした豪華な打掛で、笠をかぶった清楚な姿が印象的です。
見どころと特徴
藤娘の見どころは以下の点にあります。
- 美しい衣裳(藤色の打掛・笠・藤の枝の道具)と華やかな舞台美術
- 長唄「藤娘」の軽やかな音楽と踊りの一致
- 女方(おやま)が演じることが多く、女性美の極致を表現する
- 「松羽目もの」の様式で、松を描いた鏡板を背景に演じられる
歴史と現代への継承
藤娘は五代目岩井半四郎が初演したとされ、以後多くの名優によって演じ継がれてきました。現代でも歌舞伎公演でたびたび上演されるほか、日本舞踊の発表会・舞踊コンクールでも頻繁に演じられる人気演目です。歌舞伎の「五変化もの」の一部として組み込まれることもあります。
使い方・例文
歌舞伎鑑賞の入門として藤娘がよく選ばれます。藤色の衣裳をまとった女方が藤の枝を手に踊る姿は、日本舞踊の美しさを凝縮した場面として初めて歌舞伎を観る人にも楽しめます。
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