集合的無意識とは?
しゅうごうてきむいしき
集合的無意識とは、ユングが提唱した概念で、個人の経験を超えて人類全体に共通する深層の無意識の層のことです。
集合的無意識(collective unconscious)は、カール・グスタフ・ユングが提唱した分析心理学の中心的概念です。フロイトが扱った個人的無意識(抑圧された個人の記憶や欲望)とは異なり、集合的無意識は個人の経験に由来しない、遺伝的・種族的な心の層と考えられます。
ユングは世界中の神話・昔話・夢・宗教儀礼に繰り返し現れる共通のイメージや物語構造に着目し、それが人類に普遍的な「元型(アーキタイプ)」として集合的無意識に刻み込まれていると主張しました。
集合的無意識に含まれる主な元型には以下のものがあります。
- 影(シャドウ):自分の暗い側面
- アニマ/アニムス:男性の中の女性性・女性の中の男性性
- グレートマザー:母なる大地・生命の源
- 英雄(ヒーロー):試練を乗り越える存在
この概念は神話学者ジョーゼフ・キャンベルの「英雄の旅」理論や、宗教学・文化人類学・映画・文学の分析にも取り入れられています。科学的に実証することの難しさから批判もありますが、象徴や物語の分析において影響力を持ち続けています。
使い方・例文
世界各地の神話に「大洪水で世界が滅び英雄が生き残る」という共通の物語が存在することや、異文化間で共通して「竜(龍)」という怪物のイメージが現れることなどが、集合的無意識の根拠として例として挙げられます。
この用語をシェア
最終更新: