迫りとは?
せり
迫りとは、歌舞伎や舞台演劇で舞台床面が昇降し、人物や装置を客席から見えない地下から舞台上へ出現させる仕掛けのことです。
迫り(せり)とは、舞台の床の一部が昇降する仕掛けで、人物や道具・大道具を舞台下の「奈落(ならく)」から舞台上へ浮き上がらせたり、逆に舞台上から奈落へと消えさせたりする舞台機構です。歌舞伎をはじめとする日本の伝統芸能や現代演劇・ミュージカルで幅広く活用されています。
迫りが生み出す劇的効果は主に次の点にあります。
- 人物や装置が突然舞台上に「出現」し、観客を驚かせる演出効果
- 場面転換をスムーズに行い、舞台の流れを途切れさせない機能
- 地獄・冥界・神秘的な空間など「地下から来る存在」を視覚的に表現する象徴的効果
歌舞伎では「本舞台迫り」「花道の迫り(すっぽん)」の二種が代表的です。花道に設けられた「すっぽん」は、妖怪や幽霊などの超自然的な役が出現・消滅する際に特に使われ、観客に強いインパクトを与えます。
迫りの仕組みは江戸時代の歌舞伎劇場で発達し、手動の木製装置から現代では電動化・コンピュータ制御のものまで進化しています。ミュージカルやオペラでも同様の昇降装置が活用されており、舞台芸術の重要な技術的基盤となっています。
使い方・例文
歌舞伎で幽霊役の役者が舞台下からゆっくりと迫りで登場するシーンが代表例です。「すっぽんから迫りで現れた」のように舞台用語として使われます。
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