詐害行為取消権とは?
さがいこういとりけしけん
詐害行為取消権とは、債務者が債権者を害する目的で行った財産処分行為を、債権者が裁判所を通じて取り消すことができる権利です。
詐害行為取消権(さがいこういとりけしけん)とは、債務者が債権者を害することを知りながら財産を減少させる行為(詐害行為)を行った場合に、債権者が裁判所に請求してその行為を取り消し、財産を取り戻すことができる制度です(民法424条以下)。「債権者取消権」とも呼ばれます。
たとえば、多額の借金を抱えた債務者が、強制執行を免れるために親族に不動産を贈与したり、著しく低い価格で第三者に売却したりするケースがあります。このような財産隠しを許せば、債権者は差し押さえる財産がなくなり、回収が不可能になってしまいます。詐害行為取消権はこのような不公正を是正するための制度です。
詐害行為取消権が認められるための主な要件は次のとおりです。
- 被保全債権が詐害行為の前に成立していること
- 債務者の行為によって債権者を害する(債務者が無資力になる)こと
- 債務者が債権者を害することを知っていたこと
- 受益者(行為の相手方)も詐害の事実を知っていたこと(贈与など無償行為は不要)
取消しが認められると、受益者から財産が取り戻され、実質的に債権者全体の共同担保が回復します。ただし行使期間に制限があり、取消しの原因を知ってから2年、または行為の時から10年で権利が消滅します。詐害行為取消権は、債権の実効性を確保するための重要な法的手段です。
使い方・例文
「借金を抱えた債務者が唯一の不動産を親族に無償で贈与した場合、債権者は詐害行為取消権を行使して贈与を取り消し、不動産を債権回収に充てることができます」のように使います。
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