虚無僧とは?
こむそう
虚無僧とは、深編み笠をかぶり尺八を吹きながら各地を行脚した、江戸時代の禅宗の一派・普化宗に属する僧のことです。
虚無僧(こむそう)とは、江戸時代に存在した仏教の一派・普化宗(ふけしゅう)に属する行脚僧のことです。天蓋(てんがい)と呼ばれる深い編み笠を頭全体に被り、墨染めの法衣に草鞋(わらじ)という出で立ちで、尺八を奏でながら諸国を巡り歩くその姿は、江戸の風景に独特の趣を与えていました。
普化宗は中国唐代の禅僧・普化を祖とするとされ、日本には鎌倉時代に伝わったといわれています。虚無僧は「吹禅(すいぜん)」と称して尺八を吹くことを修行の根本とし、托鉢の代わりに尺八の演奏によって布施を受けていました。江戸幕府は彼らに特権的な身分を与える一方、元武士の隠れ蓑に使われることもあったとされ、その素性や実態には謎が多く残ります。
明治維新後の1871年(明治4年)に普化宗は廃止令により解散を余儀なくされ、虚無僧という存在は制度上消滅しました。しかし現代でも、伝統文化の継承者として尺八の古典本曲を守る人々が虚無僧の姿で行脚を行っており、時代劇や小説の題材としても広く親しまれています。
使い方・例文
時代劇では、正体を隠した浪人や隠密が虚無僧に扮して旅をするシーンがよく登場し、深い編み笠と尺八の音色が神秘的な雰囲気を演出します。
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