脱離反応とは?
だつりはんのう
有機分子から隣接する2つの原子・基が除去され、二重結合や環が新たに形成される反応です。
脱離反応(エリミネーション反応)とは、有機分子内の隣り合う炭素原子上から、水素原子とハロゲンやヒドロキシ基などの脱離基が同時または段階的に取り除かれ、新しい二重結合(π結合)が形成される反応のことです。置換反応と並んで有機化学の基本反応の一つです。
脱離反応は主に以下の2つの機構に分類されます。
- E2反応(二分子脱離):塩基が一方の炭素の水素を引き抜くと同時に、もう一方の炭素から脱離基が離れる協奏的な一段階反応。強塩基の存在下で起こりやすく、アンチペリプラナー配置が必要。
- E1反応(単分子脱離):まず脱離基が自発的に外れてカルボカチオン中間体を形成し、次いで塩基が水素を引き抜く二段階反応。第三級ハロゲン化物で起こりやすい。
脱離反応の典型例としては、ハロゲン化アルキルに強塩基(NaOH/アルコール溶液、KOHなど)を作用させてアルケンを得る反応が挙げられます。また、アルコールを酸触媒で脱水してアルケンを生成する反応も脱離反応の一形態です。複数のアルケンが生成できる場合、炭素数の多い置換基を多くもつアルケンが主生成物になりやすいというザイツェフ則が知られています。
工業的にはエチレン・プロピレンなどのアルケン製造や、医薬品・農薬の合成中間体の調製に脱離反応が活用されています。
使い方・例文
2-ブロモプロパンにKOHのエタノール溶液を加えて加熱すると、HBrが脱離してプロペン(二重結合をもつアルケン)が生成する反応が、脱離反応の典型例として化学の授業で登場します。
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