耳介側頭神経とは?
じかいそくとうしんけい
耳介側頭神経とは、顎や耳の周辺の感覚を担う三叉神経の枝で、耳・側頭部・顎関節への感覚伝達に関わる神経です。
耳介側頭神経(じかいそくとうしんけい)は、顔面の感覚を司る第五脳神経「三叉神経」の第三枝(下顎神経)から分岐する感覚神経です。下顎神経は三叉神経の枝の中で唯一、感覚線維と運動線維の両方を含みますが、耳介側頭神経は主に感覚神経として機能します。
この神経が支配する感覚領域は広範にわたります。主に耳の前面(耳珠・耳輪の一部)・外耳道・鼓膜の一部・側頭部の皮膚・顎関節周辺・耳下腺の領域に感覚を伝えます。また、耳下腺(唾液腺の一種)への副交感神経の線維が耳介側頭神経を経由して分布しており、唾液分泌に関係する自律神経経路の一部も担っています。
耳介側頭神経が臨床的に注目される理由のひとつに「フライ症候群(味覚性発汗)」があります。これは耳下腺手術後などに耳介側頭神経の線維が誤接続(再生時に迷入)することで起こる症状で、食事中に耳や頬の皮膚が赤くなったり汗をかいたりする現象です。
また、耳介側頭神経は歯科・口腔外科の局所麻酔においても重要な神経で、下顎の奥歯周辺の処置では下歯槽神経とともに麻酔の対象となることがあります。顎関節症や側頭部の頭痛の原因にも関与することがあり、ペインクリニックや顎関節専門医の診察でも診断に用いられます。
使い方・例文
耳介側頭神経は歯科治療の下顎神経ブロックや、耳下腺手術後の合併症(フライ症候群)の説明で登場することが多い神経です。
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