素謡とは?
すうたい
素謡とは、能楽において舞台装置や囃子を省き、謡(うたい)だけで演じる形式のことです。
素謡(すうたい)は、能楽の謡(うたい)のみを複数人で歌い演じる形式です。通常の能では、シテやワキなどの役者が舞台衣装を身にまとって演技・舞を行い、囃子(笛・小鼓・大鼓・太鼓)が伴奏しますが、素謡ではそれらを一切省略し、謡本(こうほん)を手に持って座ったまま謡だけを披露します。
素謡の形式的な特徴として、出演者は紋付袴などの礼服を着用し、謡本を手に持って演じます。主役(地頭・じがしら)が中心となって引っ張り、地謡(じうたい)と呼ばれる合唱部分を複数人で担います。
素謡が行われる主な場面は以下のとおりです。
- 能楽の稽古・練習の場
- 謡曲の発表会・会(かい)
- お祝いの席や祝賀会での余興
- 能楽師の修行における基礎鍛錬
謡は能楽の根幹をなす要素であり、素謡はその声の力と言葉の美しさを純粋に楽しむ形式です。一般の愛好者も謡の稽古を続けて素謡会に出演するなど、伝統芸能の裾野を広げる役割も担っています。
使い方・例文
新年会や祝宴の席で能楽師や謡曲愛好家が「高砂」などの素謡を披露したり、能楽の稽古場で弟子たちが師匠とともに素謡で稽古を積む場面でよく登場します。
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