粘菌とは?
ねんきん
粘菌とは、アメーバ状の単細胞として行動しながら、条件によっては多細胞体のように集合して移動・子実体を形成する、動物と菌類の中間的な特異な生物群です。
粘菌(ねんきん)とは、かつては菌類の一種と考えられていましたが、現在は独立した生物群として分類される特異な生き物です。大きく「変形菌(真性粘菌)」と「細胞性粘菌」の2グループに分けられます。
変形菌の代表種「モジホコリ(Physarum polycephalum)」は、多数の核を持つ単一の巨大な細胞(変形体)として森の落ち葉や朽ち木の上を移動し、バクテリアや胞子などを食べます。一方、細胞性粘菌(ジクチオステリウムなど)は通常は単細胞のアメーバとして生活しますが、餌が不足すると数万〜数十万個の細胞が化学信号(cAMP)に誘引されて集合し、多細胞生物のように協調して動き、最終的に胞子を含む子実体を形成します。
粘菌が注目を集める理由の一つは、その驚くべき「知性的」な行動です。変形菌は迷路の最短経路を発見したり、鉄道網に似た効率的なネットワークを形成したりすることが実験で確認されており、この能力を応用したネットワーク最適化のアルゴリズム研究が行われています。
日本では博物学者の南方熊楠が粘菌の収集・研究で知られており、粘菌は「ドロドロと動く不思議な生き物」として科学の枠を超えた文化的な関心も集めています。
使い方・例文
「粘菌が迷路の最短経路を解くという実験は、知性を持たない単細胞生物でも環境に適応した問題解決が可能なことを示す事例として紹介される。」のように、生物学や情報科学の話題で登場します。
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