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法相宗とは?

ほっそうしゅう

法相宗とは、唯識思想中心に据えた日本仏教の宗派のひとつで、奈良時代に中国から伝わった南都六宗のひとつです。

法相宗(ほっそうしゅう)は、インドで生まれた唯識(ゆいしき)の思想を根幹とする仏教宗派です。「唯識宗」とも呼ばれ、あらゆる存在は心の働き(識)によって構成されるという哲学を説きます。インドの世親ヴァスバンドゥ)や護法(ダルマパーラ)らが確立した唯識学を、中国の玄奘(げんじょう)三蔵が体系化し、その弟子の窺基(きき)が法相宗として発展させました。

日本には7世紀、道昭(どうしょう)が玄奘に師事して唯識を学び帰国したことに始まり、その後、玄昉(げんぼう)らによって広められました。奈良時代に栄えた「南都六宗」のひとつに数えられ、興福寺・薬師寺が総本山として知られています。

法相宗の主要な思想的特徴として以下が挙げられます。

  • 一切唯識:すべての現象は心の識によって生じるという考え方
  • 八識説:眼・耳・鼻・舌・身・意の六識に加え、末那識・阿頼耶識を設ける心の分類
  • 五性各別:衆生の資質は五種に分かれ、悟れる者と悟れない者がいるという教義

精緻な哲学体系を持つ法相宗は学問的仏教として発展し、今日でも興福寺・薬師寺を中心に法灯が守られています。

使い方・例文

「奈良の興福寺は法相宗の大本山として、唯識の教えを現代に伝えている」という文脈で登場します。また、仏教哲学や宗派を学ぶ際に「法相宗は心の構造を細かく分析する唯識思想を重視する」という形でも使われます。

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