松羽目物とは?
まつばめもの
松羽目物とは、歌舞伎舞踊のうち能・狂言の曲目を取り入れ、舞台背景に松を描いた羽目板を用いる演目の総称です。
松羽目物(まつはめもの)とは、歌舞伎舞踊のジャンルのひとつで、能や狂言の演目をもとに作られた作品群を指します。舞台の背景に老松を描いた羽目板(はめいた)を立て、能舞台を模した様式で上演されることからこの名がつきました。
江戸時代後期から明治期にかけて、歌舞伎の世界では能・狂言の芸術的格調を取り入れる動きが盛んになりました。松羽目物はその流れの中で生まれ、能の謡(うたい)や囃子(はやし)をそのまま用いながら、歌舞伎俳優が舞踊として演じる独自のスタイルを確立しました。
代表的な演目には以下のようなものがあります。
- 「船弁慶」(能の同名曲より)
- 「土蜘蛛」(能の同名曲より)
- 「紅葉狩」(能の同名曲より)
- 「棒縛」(狂言の同名曲より)
松羽目物は、能と歌舞伎という日本の二大古典芸能が交差する地点に生まれた様式であり、日本伝統芸能の奥行きと多様性を示す重要なジャンルとして現代でも上演が続けられています。
使い方・例文
歌舞伎座で「船弁慶」が上演される際、舞台に老松の羽目板が飾られ、能楽の囃子が鳴り響く場面が松羽目物の典型的な例として登場します。
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