拭き漆とは?
ふきうるし
拭き漆とは、素地の木に生漆を薄く塗り込んで拭き取ることを繰り返し、木目を活かしながら漆の保護力と美しさを与える伝統的な漆工技法です。
拭き漆(ふきうるし)とは、木地(木製の素地)に生漆(精製前の漆)を直接塗り込んだ後、布で余分な漆を拭き取る作業を繰り返す伝統的な漆工技法です。塗膜を厚く積み重ねる「塗り物」と異なり、木材の表面に漆を浸透させることで木目の美しさを透かして見せながら、漆の防水・防腐・耐久性を付与するのが特徴です。
- 木地を研磨して表面を滑らかにする
- 生漆を布や刷毛で薄く全体に塗り込む
- 乾く前に別の布で余分な漆を拭き取る
- 漆風呂(高温多湿の環境)で乾燥・硬化させる
- 上記を複数回(3〜7回以上)繰り返す
回数を重ねるごとに漆の色が深みを増し、使い込むうちにさらに艶が育つ「経年変化」も拭き漆の魅力のひとつです。素地の木の種類や漆の精製度合い、拭き取りのタイミングによって仕上がりの色味・質感が変わります。
椀・重箱・箸・家具・茶道具など幅広い器物に用いられ、産地によって「木曽漆器」「輪島塗」のような地域ブランドでも拭き漆が採用されています。初心者向けの漆芸体験としても人気があり、日本の漆文化を身近に体験できる技法として再評価されています。
使い方・例文
木目の美しい椀や箸に自然な艶と深みを出す加工として拭き漆が用いられており、工芸品の解説や漆芸体験ワークショップの文脈でよく登場します。
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