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感情表出抑制とは?

かんじょうひょうしゅつよくせい

感情表出抑制とは、実際に感じている感情を外に出さないよう意図的に抑える感情調整の方略で、健康や対人関係に影響を与えることが知られています。

感情表出抑制(expressive suppression)は、感情調整(emotion regulation)の研究で用いられる概念で、心理学者ジェームズ・グロスらによって体系的に研究されました。感じている感情そのものを変えようとするのではなく、その感情が顔や言葉・行動として外部に表れないよう、意識的に抑え込む方略を指します。

グロスは感情調整の方略を大きく二つに分けて比較しています。

  • 認知的再評価:出来事の意味づけを変えることで感情そのものを変える(比較的健康的な方略)
  • 表出抑制:感情の表面的な表れを押さえ込む(問題が生じやすい方略)

感情表出抑制は短期的には対人摩擦を避けたり、場の雰囲気を保ったりするために機能します。しかし長期的・習慣的に使い続けると、次のような問題が生じることが研究で示されています。

  • 主観的な感情体験はほとんど変わらないまま身体的な覚醒(心拍・血圧)が高まる
  • 精神的消耗が大きく、認知リソースが枯渇しやすい
  • 対人関係における親密さや信頼感が育ちにくい
  • 抑うつや不安の高まりと関連する傾向がある

文化的背景も影響しており、感情を抑えることが美徳とされる文化では抑制が多くみられます。感情表出抑制の理解は、メンタルヘルス支援やカウンセリングの実践において重要です。

使い方・例文

怒りや悲しみを感じていても表情や言葉には出さず「大丈夫です」と平静を装い続けることが、感情表出抑制の典型的な場面です。

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