引き手とは?
ひきて
引き手とは、柔道において投げ技をかける際に相手の袖や腕を引き寄せるように引っ張る手のことで、技の威力と制御を生み出す重要な役割を担います。
引き手(ひきて)とは、柔道における組み手の一要素で、投げ技を施す際に相手の袖口・前腕部などを握り、自分の体に引きつけるように牽引する手を指します。もう一方の手である「釣り手(つりて)」(相手の襟や脇を持つ手)と対をなし、この二つの手の協調が柔道の技の基本をなします。
引き手の役割は単純に「引く」ことにとどまりません。
- 相手の体勢を崩す(崩し):引き手で相手のバランスを乱し、技の入りやすい状態を作る
- 方向の制御:どの方向に投げるかを決定づける誘導力となる
- 技のタイミング確保:引き手の動作が釣り手・腰・足の動きと連動して技の完成度を高める
- 防御機能:相手の攻撃を制限し、自分の体勢を守る働き
試合では引き手の握り方をめぐる駆け引きが重要で、相手に有効な引き手を取らせないよう腕や袖を操作する「組み手争い」が高レベルの試合ほど激しくなります。
また、「引き手」は茶道・建築など他の分野でも使われる語ですが、柔道用語としての引き手は技術の核心に関わる概念です。国際大会では組み手ルールが細かく定められており、引き手の取り方が勝敗に直結することもあります。
使い方・例文
「左の引き手をしっかり取ってから内股を仕掛けた」のように、技の解説や指導場面で使われます。「引き手が甘い」と言われると、相手の体を十分に制御できていない状態を指します。
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