干渉SARとは?
かんしょうさー
干渉SARとは、合成開口レーダーの複数のデータを干渉させることで、地表の微細な変動や地形の高さを計測する技術です。
干渉SAR(InSAR:Interferometric Synthetic Aperture Radar)とは、人工衛星などに搭載された合成開口レーダー(SAR)が取得した複数時期のデータを重ね合わせ、電波の位相差(干渉縞)を解析することで、地表の微小な変形量や標高を高精度に測定する技術です。センチメートル以下の精度で地表の動きを面的に把握できるのが最大の特徴です。
SARはマイクロ波を地表に照射し、反射して戻ってきた電波を受信するアクティブセンサーで、天候や昼夜を問わず観測できます。干渉SARでは同じ地点を異なる時期に観測した2枚の画像の位相差を計算し、地表が衛星に近づいた・遠ざかった方向の変位量をカラー縞模様(干渉縞)として可視化します。
干渉SARの主な応用分野は次のとおりです。
- 地震・火山噴火による地殻変動の検出と分布把握
- 地盤沈下(地下水くみ上げ・採掘などによる)の継続監視
- 斜面崩壊・地すべりの事前兆候検知
- 山岳氷河・氷床の流動速度の計測
日本ではJAXAのALOS・ALOS-2シリーズが国内外の災害観測に活用されており、2011年東日本大震災でも広域の地殻変動が干渉SARで明らかにされました。高度な解析技術を要しますが、地上に観測機器を設置せずに広域を面的に監視できる点で、他の手法にはない優位性があります。
使い方・例文
大規模地震の発生後、地震前後に撮影された衛星SARデータを干渉解析することで、断層周辺の地表が数十センチ単位でどの方向にどれだけずれたかを地図上で把握する場面で干渉SARが用いられます。
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