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尿素回路とは?

にょうそかいろ

尿素回路とは、アミノ酸分解で生じた有毒なアンモニアを無毒な尿素に変換して排泄するための代謝経路で、主に肝臓で機能します。

尿素回路(Urea cycle)は、タンパク質・アミノ酸分解によって生じるアンモニア(NH3)を、毒性の低い尿素((NH2)2CO)に変換して排泄するための代謝回路です。肝臓細胞(肝細胞)のミトコンドリアと細胞質の両方で進行します。

尿素回路は哺乳類・両生類・サメなどの「尿素排泄型(ウレオテリック)」の生物が持つ経路です。主な反応ステップは次のとおりです。

  • ミトコンドリア内でアンモニアとCO2からカルバモイルリン酸が合成される(CPS I触媒)。
  • カルバモイルリン酸とオルニチンからシトルリンが生成される。
  • シトルリンが細胞質へ移動し、アスパラギン酸と結合してアルギニノコハク酸を経てアルギニンへ変換される。
  • アルギナーゼがアルギニンを加水分解し、尿素とオルニチンを遊離する(オルニチンは再びミトコンドリアへ)。

生成された尿素は肝臓から血液を経て腎臓に運ばれ、尿中に排泄されます。1回転で2分子のアンモニアが処理され、4分子のATPが消費されます。

尿素回路酵素の先天的欠損は「尿素サイクル異常症」を引き起こし、アンモニアが蓄積して高アンモニア血症となり、脳症などを招きます。肝不全患者でも同様の高アンモニア血症が起き、意識障害(肝性脳症)の原因となります。

使い方・例文

肝硬変や急性肝不全の患者では尿素回路が機能しなくなってアンモニアが蓄積し、肝性脳症の原因となります。この病態の理解や治療(低タンパク食・ラクツロース投与)を説明する際に尿素回路は必ず登場します。

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