尊王攘夷とは?
そんのうじょうい
尊王攘夷とは、江戸末期に広まった「天皇を尊び、外国勢力を日本から追い払おう」とする政治思想・運動のことです。
尊王攘夷(そんのうじょうい)とは、幕末期の日本で猛威を振るった政治スローガンおよび思想運動で、「天皇(王)を尊ぶ(尊王)」と「外敵を撃退する(攘夷)」の二つの概念を組み合わせたものです。
思想の背景には、朱子学や水戸学の影響があります。水戸藩の藤田東湖・会沢正志斎らが『新論』などで理論的な基礎を築き、天皇を頂点とする国体論と外国排除の正当性を説きました。ペリー来航(1853年)以降、幕府が無勅許で日米修好通商条約を締結したことへの反発が高まり、思想は一気に政治運動へと発展します。
攘夷運動の具体的な動きとしては以下が挙げられます。
- 生麦事件(1862年):薩摩藩士がイギリス人を殺傷
- 下関戦争(1863〜64年):長州藩が外国船を砲撃
- 尊攘派志士による暗殺・テロ活動(天誅)
しかし、薩英戦争や四国艦隊下関砲撃事件を経て、攘夷の非現実性が露わになります。多くの尊攘派が「倒幕(討幕)」へと路線を転換し、「尊王倒幕」運動として明治維新の原動力となりました。尊王攘夷は、近代日本の国家体制を形成するうえで不可欠な歴史的転換点を象徴する言葉です。
使い方・例文
「彼は尊王攘夷の志士として活動し、外国との条約締結に強く反対した」のように、幕末の政治的立場や思想傾向を表す際に使われます。
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