固有時間とは?
こゆうじかん
特殊・一般相対性理論において、ある物体が自身の時計で計測する時間のことで、観測者によらない不変量です。
固有時間(こゆうじかん、proper time)とは、相対性理論において特定の物体や観測者が「自分自身の時計」で計る時間を指します。異なる運動状態や重力環境にある観測者はそれぞれ異なる時間の進み方を経験しますが、固有時間は各観測者にとっての絶対的な時間経過として定義されます。
特殊相対性理論における固有時間:光速に近い速度で運動する物体では、静止した観測者から見た「座標時間」よりも固有時間の進みが遅くなります(時間の遅れ)。双子のパラドックスで宇宙旅行をした兄弟が若いままでいるのは、固有時間が少なく進んだためです。
一般相対性理論における固有時間:重力が強い場所ほど時間の進みが遅くなります(重力による時間の遅れ)。地球の重力中心に近い場所(地面)では衛星軌道上よりも固有時間の進みが遅くなります。
数学的定義:時空の計量テンソルと4次元世界線を用いて定義され、世界線の「長さ」に相当する量です。特殊相対論ではdτ² = dt² − (dx² + dy² + dz²)/c² の形で表されます。
応用:GPS衛星の時刻補正では特殊・一般相対性理論の両方の効果を考慮した固有時間の補正が行われており、これを怠ると測位誤差が生じます。
使い方・例文
GPS衛星の原子時計は地表の時計と固有時間のずれが生じるため、毎日補正が必要です。このような実用場面で固有時間の概念が登場します。
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