反証主義とは?
はんしょうしゅぎ
反証主義とは、科学的理論は反証(反例)によって誤りを示せるものでなければならないとする科学哲学の立場です。
反証主義(はんしょうしゅぎ、英:Falsificationism)は、20世紀の哲学者カール・ポパーが提唱した科学哲学の中心的な立場です。「ある命題が科学的であるためには、原理的に反証できる(誤りだと示せる)可能性がなければならない」という基準を科学と非科学を区別する「画定基準」として提示しました。
ポパーが反証主義を打ち立てた背景には、当時の論理実証主義への批判がありました。論理実証主義は「検証可能な命題のみが科学的である」と主張しましたが、ポパーは観察事例をいくら積み重ねても理論の真実性を完全には証明できない(帰納の問題)と考えました。これに対し反証主義は次の論理を採ります。
- いかなる観察事例も理論を完全に証明しない
- しかし、ただ一つの反例があれば理論は偽と確定できる
- よって、反証可能な予測を生み出す理論のみを科学的とみなす
例えば「すべての白鳥は白い」という命題は、黒い白鳥が一羽見つかれば反証されます。実際、オーストラリアで黒鳥が発見されたことでこの命題は覆されました。
反証主義は科学の進歩を「誤りの排除による前進」として捉え、理論が試練をくぐり生き残るほど信頼性が高まるという「反証可能なものが生き残る」という動的な科学観を提示しました。一方で、補助仮説によって反証を回避できるという批判もあり、トーマス・クーンやイムレ・ラカトシュらがポパーの立場を修正・発展させました。
使い方・例文
「超能力が存在する」という主張は、どんな結果になっても説明がつくなら反証不可能とみなされ、反証主義の観点では科学的理論とは言えない。
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