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双安定複合材料とは?

そうあんていふくごうざいりょう

双安定複合材料とは、外力なしで2つの異なる形状を安定して保持できる特殊な複合材料で、形状変形を自在に切り替えられます。

双安定複合材料(Bistable Composite Materials)とは、エネルギーを加えなくても2つの異なる形状(構成)を安定した状態として保持できる複合材料のことです。一方の形状から他方へ切り替えるには力やエネルギーを入力する必要がありますが、切り替え後はエネルギー供給なしで新しい形状を維持します。

この挙動は、複合材料(主に炭素繊維強化プラスチック:CFRP)の積層構成における熱膨張係数の異方性と残留応力によって生じます。繊維の向きが互いに異なる複数の層を積層して成形・硬化させると、冷却時に各層が異なる収縮量を持つため、2つのエネルギー極小点を持つ非対称な応力分布が生まれます。これが双安定性の物理的な根拠です。

双安定複合材料の応用が期待される分野は多岐にわたります。

  • 形状可変翼(モーフィング翼):航空機の翼形状を飛行状態に応じて変化させ空力効率を高める
  • 展開型宇宙構造物:コンパクトに収納して打ち上げ、軌道上で展開するアンテナや太陽電池パネル
  • ソフトロボティクス:アクチュエータとしてエネルギーなしで形状を保持するグリッパー
  • 医療デバイス:体内で展開するステントや整形外科器具

従来のアクチュエータのように継続的にエネルギーを供給し続ける必要がなく、消費エネルギーの大幅削減が可能なため、スマート構造・適応構造の研究分野で近年注目が高まっています。製造パラメータ(繊維角度・積層数・板厚)を調整することで2つの形状と切り替えに必要なスナップスルー力を設計できます。

使い方・例文

双安定複合材料は、折りたたまれた形状と平坦な形状の2つを安定保持できるため、衛星の大型アンテナをコンパクトにロケットへ搭載し、宇宙空間で電力なしに展開・固定する構造体として研究されています。

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