伝搬損失とは?
でんぱんそんしつ
伝搬損失とは、電波が空間を伝わる際に距離や障害物によって信号強度が低下する現象であり、通信システム設計の基本指標です。
伝搬損失(パスロス)とは、送信アンテナから放射された電波が受信点に到達するまでの間に失われる電力の量を指します。単位はdBで表され、通信システムの回線設計(リンクバジェット計算)において不可欠な要素です。
伝搬損失の主な要因は以下のとおりです。
- 自由空間損失:障害物のない空間でも距離の二乗に比例して電力密度が低下する(逆二乗の法則)
- 反射・回折・散乱:建物・地形・樹木などによって電波が乱される
- 吸収:大気中の水蒸気・雨・酸素分子による電波エネルギーの吸収(高周波ほど影響大)
自由空間伝搬損失は周波数と距離に依存し、周波数が高いほど・距離が長いほど損失が大きくなります。実環境では建物や地形の影響で自由空間より大きな損失が生じることが一般的で、オクムラ・ハタモデルなどの経験式が移動通信の設計に広く用いられています。
伝搬損失の見積もりは、基地局配置・送信電力・アンテナ利得・通信可能エリアの計算に直結し、携帯電話・無線LAN・衛星通信のネットワーク設計で中心的な役割を担います。
使い方・例文
Wi-Fiルーターから距離が離れるほど電波が弱くなるのは伝搬損失の影響であり、壁などの障害物がある場合はさらに損失が増加します。
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