伊勢神道とは?
いせしんとう
伊勢神道とは、伊勢神宮の外宮を中心に鎌倉・室町時代に形成された神道の一派で、神道の自立と仏教からの独立を説いた思想です。
伊勢神道(いせしんとう)は、伊勢神宮の外宮(げくう)の神官・度会氏(わたらいし)が鎌倉時代後期から南北朝時代にかけて体系化した神道思想で、度会神道(わたらいしんとう)とも呼ばれます。主に度会家行(わたらいいえゆき)らが文献を整備し、神道の独自性を確立しようとした点に特徴があります。
それまでの日本では、神仏習合(しんぶつしゅうごう)の思想が主流で、神々を仏・菩薩の仮の姿とみなす「本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)」が広まっていました。伊勢神道はこれに対抗し、神道こそが本来の道であり、仏教はその末とする「反本地垂迹」の立場をとりました。
伊勢神道の主な特徴は以下のとおりです。
- 豊受大御神(外宮祭神)を宇宙の根本神として位置づける
- 清浄・正直・誠実を最高の徳目とする
- 仏教や儒教に依存せず、神道の自立を主張する
- 『神道五部書』などの独自典籍を根拠とする
伊勢神道は後の吉田神道や復古神道(本居宣長・平田篤胤)にも影響を与え、近世・近代の神道思想の形成に重要な役割を果たしました。明治維新後の神仏分離・廃仏毀釈の思想的背景にもつながっています。
使い方・例文
神道史の授業や書籍で「鎌倉時代に伊勢神道が台頭し、神道の自立が説かれた」という形で登場します。また、伊勢神宮の外宮参拝の解説でもその思想的背景として紹介されます。
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