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人返し令とは?

ひとがえしれい

人返し令とは、江戸時代に農村から都市へ流入した農民を強制的に帰村させるために幕府や藩が発令した法令のことです。

人返し令(ひとがえしれい)とは、江戸時代に農村人口の都市流出を食い止めるために、幕府や諸藩が発令した帰農奨励・強制令の総称です。

江戸時代中期以降、農村では年貢収入の基盤となる農民が凶作・貧困借金苦などを理由に農村を離れ、江戸・大坂などの都市部へ出稼ぎや流入を行う現象が深刻化しました。農民が減れば年貢収入が激減するため、幕府にとってこれは財政上の大問題でした。

特に有名なのは天保の改革(1841〜43年)の際に老中水野忠邦が発令した「人返しの法」です。この法令では、江戸に流入した農民のうち、一定年数以内に江戸へ来た者については農村へ強制送還し、農業に復帰させることが定められました。

主な内容は次の通りです。

  • 農村から江戸へ来て一定期間以内の者は帰村させる
  • 帰村者には旅費や農具購入のための援助金を支給
  • 都市での奉公人・日雇い労働者の農村出身者を整理

しかし実際には都市経済に組み込まれた農民を強制帰村させることは困難で、実効性は乏しかったとされています。人返し令は江戸時代の農村疲弊と都市集中という社会問題を象徴する政策として歴史的に評価されています。

使い方・例文

歴史の授業や教科書では、天保の改革の一環として水野忠邦が実施した人返しの法が取り上げられます。農村回復を目指したものの実効性に乏しく、改革失敗の原因の一つとして解説されます。

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