不可知論とは?
ふかちろん
不可知論とは、神の存在や宇宙の究極的真理など、人間の認識能力では確かめられないことがあると主張する立場です。
不可知論(ふかちろん、Agnosticism)とは、神の存在・宇宙の本質・死後の世界など、特定の問題について人間は知ることができない、あるいは知ることに限界があるという哲学的立場です。19世紀のイギリスの生物学者トマス・ヘンリー・ハクスリーが「agnosticism」という語を造語したとされています。
不可知論は「神は存在しない」と断言する無神論とも、「神は存在する」と主張する有神論とも異なります。「存在するかどうか、人間には知る手段がない」という認識論的な留保の立場をとります。したがって、不可知論者が宗教を信じる場合も信じない場合もあり得ます。
不可知論の主な特徴と関連概念は以下のとおりです。
- 認識論的不可知論:人間の知覚・理性では到達できない領域があるとする
- 形而上学的不可知論:実在の究極的本質は知りえないとする
- カントの「物自体」:現象の背後にある実在は認識できないとする考えと親和性が高い
- 科学的不可知論:現時点で証明も反証もできない仮説には判断保留する態度
不可知論は宗教・科学・哲学の境界領域に位置し、「わからないことはわからないと認める」という誠実な知的態度として評価される一方、問題から逃避しているという批判もあります。宗教論争や生命倫理の議論の場でしばしば登場する重要な概念です。
使い方・例文
「神が存在するかどうかは誰にも証明できない」と述べてどちらの立場も取らないとき、その人の態度は不可知論的と表現されます。
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