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リー脳症とは?

りーのうしょう

リー脳症とは、ミトコンドリアエネルギー産生機能の障害によって脳幹や基底核が壊死し、乳幼児期に発症する遺伝性の神経変性疾患です。

リー脳症(リー症候群)は、ミトコンドリアエネルギー代謝を担うチトクロム酸化酵素や複合体Iなどの酵素系が先天的に機能不全を起こし、エネルギー消費量の多い脳組織(特に脳幹・基底核・視床・小脳)が対称性の壊死・スポンジ状変性を来す進行性神経変性疾患です。英国の神経病理学者デニス・リーが1951年に病理報告したことから命名されました。

原因遺伝子はミトコンドリアDNAおよび核DNAの双方に存在し、常染色体劣性・X連鎖劣性・母系遺伝(ミトコンドリアDNA変異)など複数の遺伝形式をとります。主な遺伝子異常としてSURF1・SCO2・SDHA・MT-ATPaseなどが知られています。

典型的な症状と経過は以下のとおりです。

  • 乳児期〜幼児期早期に発症(一部は成人期)
  • 発育退行・筋緊張低下・眼球運動異常・呼吸不全
  • 感染や発熱を契機に急性増悪を繰り返す
  • MRIで脳幹・基底核の左右対称性病変が特徴的

根本的な治療法はなく、ビタミンB1(チアミン)補充やコエンザイムQ10投与などの対症療法が試みられます。遺伝子治療の研究も進められていますが、多くの例で予後は不良とされています。

使い方・例文

乳幼児が発熱後に急激に筋力低下や呼吸障害を示し、MRI検査で脳幹と基底核に対称性の病変が見つかった場合、リー脳症が疑われて精査が行われます。

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