リドベリの公式とは?
りどべりのこうしき
リドベリの公式とは、水素原子が放出・吸収する光のスペクトル線の波長を整数の組み合わせで正確に予測できる経験式のことです。
リドベリの公式は、スウェーデンの物理学者ヨハネス・リドベリが1888年に発見した、水素原子のスペクトル線の波長を記述する式です。当初は純粋に経験則として見出されましたが、後にボーア模型や量子力学によって理論的根拠が与えられました。
式の内容は、波数(波長の逆数)1/λ = R_H (1/n₁² - 1/n₂²)で表されます。λは光の波長、R_Hは「リドベリ定数」(水素に対して約1.097×10⁷ m⁻¹)、n₁とn₂はn₁ < n₂を満たす正の整数です。
各スペクトル系列はn₁の値によって分類されます。
- ライマン系列(n₁=1):紫外線領域
- バルマー系列(n₁=2):可視光領域(水素ガスの赤・青紫・青緑などの輝線)
- パッシェン系列(n₁=3):赤外線領域
理論的意義として、ボーアが1913年に量子条件を導入した原子模型を提唱した際、リドベリの公式をそのまま再現できたことが大きな成功とみなされました。さらに量子力学(シュレーディンガー方程式)でも厳密に導出でき、リドベリ定数は電子の質量・電荷・プランク定数などの基本定数から表せることが示されています。今日でも原子物理学・天文学・量子化学の基礎として欠かせない式です。
使い方・例文
水素ガスを封入した放電管を分光器で観察すると、赤・青緑・青紫などの輝線が見えますが、これらの波長はリドベリの公式のバルマー系列(n₁=2)で正確に計算できます。
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