ヤマセとは?
やませ
ヤマセとは、初夏から夏にかけて東北地方の太平洋側に吹き込むオホーツク海高気圧由来の冷湿な北東風で、冷害をもたらすことで知られる気象現象です。
ヤマセ(山背・やませ)とは、初夏から盛夏にかけて東北地方の太平洋側を中心に吹き込む、冷たく湿った北東〜東よりの風のことです。オホーツク海高気圧が発達した際に、海面上で冷やされた空気が日本列島に向けて流れ込む現象で、「山背風」とも書きます。
ヤマセの主な特徴は以下の通りです。
- 気温が著しく低く、夏でも最高気温が20度を下回る日が続くことがある
- 霧や低い雲をともなうため日照時間が大幅に減少する
- 青森・岩手・宮城・福島の太平洋側で特に影響が大きい
- 奥羽山脈を越えると乾燥した風に変わり、日本海側では気温が上がる
ヤマセは農業に深刻な影響を与え、特に稲作において低温障害による「冷害」の原因となります。日本の歴史上、東北地方では何度も大規模な冷害・凶作が繰り返されており、天明の飢饉(1782〜1788年)や昭和の冷害(1980年代)でもヤマセの影響が指摘されています。
現代では気象衛星や気象レーダーによる早期観測・予報技術の向上により、農家や自治体が事前に対策を講じやすくなっています。また、稲の品種改良によって冷害耐性の高い品種が普及し、ヤマセによる被害が軽減されてきています。それでも強いヤマセの年には農業被害が出るため、今もなお東北の夏を象徴する重要な気象用語です。
使い方・例文
「梅雨明け後もヤマセの影響で東北太平洋側は曇りがちな天気が続き、日照不足が懸念される」というように、夏の天気予報や農業ニュースで登場します。
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