マルグリット・デュラスとは?
まるぐりっとでゅらす
マルグリット・デュラスは、インドシナの記憶と愛をテーマに独自の文体で書き続けたフランスの小説家・映画監督です。
マルグリット・デュラス(Marguerite Duras、1914〜1996年)は、フランス領インドシナ(現ベトナム)のサイゴン近郊に生まれ、フランスで活躍した小説家・脚本家・映画監督です。植民地時代のインドシナで過ごした少女時代の体験が、彼女の文学の原風景となりました。
デュラスの代表作は自伝的長編小説『愛人(L'Amant)』(1984年)で、フランス文学の最高峰とされるゴンクール賞を受賞しています。15歳の少女と中国系富豪の青年との恋愛を叙情的かつ官能的に描き、世界各国で翻訳されたベストセラーとなりました。
彼女の文体の特徴は次の通りです。
- 断片的で詩的な短い文、反復と沈黙を多用するリズム
- 時制や視点を意図的に揺らし、記憶と現実の境界を曖昧にする手法
- 性・死・孤独・植民地体験といった重いテーマを内向きの視線で掘り下げる
映画分野では、アラン・レネ監督の『二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)』(1959年)の脚本を執筆し、ヌーヴェルヴァーグの映画言語に影響を与えました。晩年まで旺盛に創作を続け、ポスト構造主義の時代にフェミニズム批評の観点からも再評価されています。
使い方・例文
フランス現代文学やヌーヴェルヴァーグ映画を語る文脈で、デュラスの名と『愛人』は欠かせない参照点として登場します。
この用語をシェア
最終更新: