マッシュラビーヤとは?
まっしゅらびーや
マッシュラビーヤとは、イスラム建築に伝わる木製の格子細工で、窓や出窓を覆う伝統的な装飾スクリーンのことです。
マッシュラビーヤ(Mashrabiya)は、中東・北アフリカのイスラム建築において窓や張り出し出窓に取り付けられる、精緻な木製格子スクリーンのことです。アラビア語の「飲む場所」を語源とする説があり、かつては陶製の壺を置いて飲料水を冷やす棚として使われたことに由来するとも言われます。
その構造は、旋盤で削り出した木製の小球(ビーズ)を格子状に組み合わせたもので、釘を使わずに木の弾力と摩擦だけで組み上げる高度な職人技が求められます。格子のパターンは幾何学模様が基本で、光と影の演出、通風の確保、そして視線を遮るプライバシー保護という三つの機能を同時に果たします。
実用面での特長は次の通りです。
- 屋外からの強い直射日光を拡散し、室内を柔らかく照らす採光効果
- 格子の間を風が通り抜けることで得られる自然換気・冷却効果
- 外からの視線を遮りながら内側からは外を見渡せるプライバシー機能
- 木材の蒸散作用による室内の湿度調整
エジプト・カイロの旧市街(イスラミック・カイロ)やモロッコのフェズなどで特に発達し、19世紀以降は鉄や近代素材を用いた意匠にも応用されています。現代建築でも日射制御や文化的表現の手法として再評価されており、中東の現代建築や国際的なデザインプロジェクトでしばしば参照される重要な建築要素です。
使い方・例文
カイロの伝統的な住宅街を歩くと、2階の張り出し窓にマッシュラビーヤが設けられているのをよく目にします。外からは見えないが中からは街が見渡せる構造が、イスラム社会のプライバシー観念を体現しています。
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