ポシェとは?
ぽしぇ
ポシェとは、建築図面において壁・柱などの構造体の断面を黒く塗りつぶして表示する手法のことで、空間と構造の関係を視覚的に明示します。
ポシェ(poché / poche)は、建築の平面図・断面図において、壁・柱・基礎などの構造体の切断面をインクや鉛筆で黒く塗りつぶす製図技法、またはその塗りつぶし部分そのものを指す建築用語です。フランス語で「ポケット・くぼみ」を意味します。
図面において空間(室内・廊下・外部空間)と構造体を明快に区別するために用いられます。塗りつぶされた部分(ポシェ)と白抜き部分(空間)の対比により、以下のことが一目で読み取れます。
- 空間の形状・大きさ・連続性
- 壁の厚さや構造体のボリューム
- 室と室の間の境界の明確化
ビューロー・オブ・ザ・フィグール(Beaux-Arts)の教育システムでは、ポシェは設計訓練の基本手法として重視され、「マス(塊)とヴォイド(空洞)」の関係を理解するための重要な概念とされました。壁の中に埋め込まれた階段・収納・サービスコアなども「ポシェの中に組み込まれた要素」と表現されます。
現代では、ルイス・カーンが「サーブドスペース(使われる空間)」と「サーバントスペース(奉仕する空間)」の概念を展開する中でポシェの考え方を発展させ、空間の階層性を表現するために活用しました。CADや3Dモデリングが主流の現代でも、設計の思考過程でポシェの概念は有効に使われています。
使い方・例文
建築の設計スタジオや製図の授業で「壁をポシェで塗りつぶすと、空間の形が明確になる」という形で使われます。また、建築批評で「壁の厚みをポシェとして積極的に活用した設計」という表現も登場します。
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