本文へスキップ

ホミ・バーバとは?

ほみばーば

ホミ・バーバは、植民地状況における「両義性」と「ハイブリディティ」の概念でポストコロニアル理論を牽引するインド出身の文化批評家です。

ホミ・K・バーバ(Homi K. Bhabha、1949年生まれ)は、インドムンバイ生まれで、現在ハーバード大学教授を務める文化批評家・ポストコロニアル理論家です。エドワード・サイード、ガヤトリ・スピヴァクと並び、ポストコロニアル研究の三大思想家の一人とみなされています。

バーバの思想の中心には「ハイブリディティ(混種性)」と「両義性(アンビバレンス)」という概念があります。植民地支配は支配者と被支配者を截然と分けるのではなく、両者の境界を曖昧にし、互いに混交した「第三の空間(Third Space)」を生み出すと彼は論じました。この第三の空間では、植民地化された者が支配文化を模倣しながらも微妙にずらすことで、権力に亀裂を入れる「模倣(ミミクリー)」という抵抗の形態が生じます。

主要な概念と著作は以下の通りです。

  • ハイブリディティ:文化・アイデンティティが混交し、純粋な「起源」などないことを示す概念。
  • ミミクリー(模倣):被植民者が宗主国文化を模倣しながらも不完全にずらすことで権力に抵抗する戦略。
  • 第三の空間:文化が出会い、交渉し、変容する間の空間。
  • 主著『文化の場所』(The Location of Culture、1994年):これらの概念を体系的に論じた主要著作。

バーバの理論は文学批評・文化研究・建築・美術批評など多岐にわたる分野で応用され、グローバル化時代のアイデンティティ論にも大きな影響を与えています。

使い方・例文

「バーバのハイブリディティ概念は、移民第二世代が出身国と移住先国の文化の間で新たなアイデンティティを形成する過程を分析する際に用いられる」のように、文化研究や移民論で登場します。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語