ペンタメントとは?
ぺんためんと
ペンタメントとは、絵画において下層に塗られた絵の具が年月を経て透けて見えるようになる現象のことです。
ペンタメント(pentimento)とは、絵画の制作過程で画家が描き直した部分が、時間の経過とともに表面から透けて見えるようになる現象です。イタリア語の「後悔する」を意味する「pentire」に由来し、画家が描き直したことへの「後悔の痕跡」とも解釈されます。
この現象が起こる主な仕組みは、油絵具の透明度の変化にあります。油絵に用いられる油が経年によって酸化・乾燥すると収縮し、上層の絵の具が薄くなるため、下に隠された描き直し前の形や色が徐々に透けて見えるようになります。特に鉛白(白色の顔料)を多く含む部分は変化が顕著です。
ペンタメントは作品の真贋鑑定や制作過程の研究において重要な手がかりとなります。具体的な活用場面は以下の通りです。
- X線や赤外線反射画像による隠れた素描の調査
- 画家がどのように構図を変更したかの分析
- 模倣作や贋作との区別(本物には制作上の変更痕跡が見られることが多い)
- 歴史的な制作技法の復元研究
レンブラントやフェルメールなど、多くの巨匠の作品でペンタメントが確認されており、美術史研究において欠かせない概念となっています。
使い方・例文
フェルメールの絵画をX線で調べたところ、現在の構図の下に別のポーズで描かれた人物のペンタメントが発見され、制作過程の変更が明らかになりました。
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