ベルジェロン過程とは?
べるじぇろんかてい
ベルジェロン過程とは、氷晶と過冷却水滴が共存する雲の中で雨粒が効率よく成長する降水形成メカニズムです。
ベルジェロン過程(Bergeron process)は、混合相の雲(氷晶と液体の水滴が共存する雲)の中で降水が形成される重要なメカニズムです。スウェーデンの気象学者トール・ベルジェロンが1930年代に提唱し、その後フィンデイゼンとヴェーゲナーによって発展されたため、「ベルジェロン-フィンデイゼン-ヴェーゲナー過程」とも呼ばれます。
このメカニズムの核心は、氷晶と過冷却水滴の飽和水蒸気圧の差にあります。
- 0℃以下の環境でも液体のままの「過冷却水滴」は、氷に対して飽和しているが氷に対しては過飽和の状態になる
- 水蒸気圧の差によって水滴が蒸発した水蒸気が氷晶へ凝結・転移する
- 氷晶は急速に成長して雪片になり、大きくなると落下して雨(または雪)として地表に届く
ベルジェロン過程が重要な理由は、単純な水滴同士の衝突・合体(衝突合体過程)だけでは説明しにくい中緯度・高緯度地域の降水を説明できる点です。日本でも冬季の降雪や梅雨・秋雨の多くはこの過程を経て形成されます。
熱帯域のように雲全体が0℃以上である場合は衝突合体過程が主体となるため、ベルジェロン過程は主に温帯や寒帯の降水形成で特に重要な役割を果たします。現代の数値天気予報モデルでもこの過程は雲微物理スキームの基礎として組み込まれています。
使い方・例文
気象学の教科書で「なぜ氷晶を含む雲から雨が降るか」を説明するときに必ず登場するのがベルジェロン過程で、冬の日本海側の雪もこの仕組みで説明されます。
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