プリンキピア・マテマティカの公理系とは?
ぷりんきぴあ・まてまてぃかのこうりけい
プリンキピア・マテマティカの公理系とは、20世紀初頭にホワイトヘッドとラッセルが数学全体を論理的な公理から導こうとした巨大な体系のことです。
『プリンキピア・マテマティカ』(Principia Mathematica)は、バートランド・ラッセルとアルフレッド・ノース・ホワイトヘッドが1910年から1913年にかけて刊行した3巻構成の数理論理学の大著です。この著作の核心は、数学の命題すべてを少数の論理的公理と推論規則から厳密に導き出せることを示そうとした「公理系」にあります。
その公理系の主な特徴は次の通りです。
- 命題論理・述語論理を形式的に整備し、記号で厳密に記述する
- 集合論のパラドクス(ラッセルのパラドクス)を回避するために「型理論」を導入する
- 数・算術・集合などを純粋な論理から定義する「論理主義」の立場を貫く
この体系は数学の基礎論に大きな影響を与えましたが、1931年にクルト・ゲーデルが「不完全性定理」を発表し、どれほど強力な公理系でも「真だが証明できない命題が存在する」ことを示したため、プリンキピア・マテマティカの目指した完全な形式化という夢には根本的な限界があることが明らかになりました。
それでも同書は現代論理学・計算機科学・人工知能研究の礎を築いた歴史的著作として、数学史・哲学史上の重要な位置を占めています。
使い方・例文
数学の基礎論や論理学の授業では、プリンキピア・マテマティカの公理系がいかに「1+1=2」を数百ページかけて厳密に証明しようとしたかが紹介されることがあります。
この用語をシェア
最終更新: