ブレゲひげぜんまいとは?
ぶれげひげぜんまい
ブレゲひげぜんまいとは、外端のコイルをわずかに立体的に持ち上げた特殊形状のひげぜんまいで、等時性の向上と姿勢差誤差の低減を目的として設計されています。
ブレゲひげぜんまい(Breguet overcoil)は、機械式時計の調速機構であるひげぜんまいの一形式で、天才時計師アブラアン=ルイ・ブレゲが考案したとされる精密部品です。「オーバーコイル」とも呼ばれます。
通常のひげぜんまい(フラットコイル)は渦巻き状のコイルがすべて同一平面上に展開しています。一方ブレゲひげぜんまいでは、最外端のコイルをわずかに上方に持ち上げ、内側のコイルと重ならない立体的な形状にしています。この設計により次の効果が得られます。
- ひげぜんまいが伸縮する際に同心円状に膨張・収縮しやすくなり、等時性(振幅が変わっても周期が変わらない性質)が向上する
- 姿勢差(時計を置く向きによる誤差)の影響が軽減される
- 機械的な干渉が減り、長期的な精度の安定性が高まる
製作難度が極めて高く、コイルを均一に曲げて立体形状を作り上げるには熟練した技術が必要です。素材にはインバー合金・シリコン・ニオブ合金など温度変化に強い素材が用いられます。高精度を追求する高級時計ブランドのムーブメントに採用されることが多く、時計師の技術を示すひとつの指標ともなっています。
使い方・例文
「このムーブメントはブレゲひげぜんまいを採用しており、腕の傾き具合による歩度差が通常設計よりも小さく抑えられている。」
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