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フロネーシスとは?

ふろねーしす

フロネーシスとは、古代ギリシャ哲学アリストテレスが提唱した「実践的な知恵」を指す概念で、状況に応じた正しい判断と行動を導く能力です。

フロネーシス(Phronesis)は、古代ギリシャ語で「思慮」や「実践的知恵」を意味する哲学概念です。アリストテレスが『ニコマコス倫理学』において徳(アレテー)の体系を論じる中で、「何が善いことか」を具体的な状況の中で正しく判断し行動できる能力として詳細に論じました。

アリストテレスは知性を複数に区分し、理論的真理を認識する「エピステーメー(学的知識)」、技術的な制作能力「テクネー」、そして実践的な行為に関わる「フロネーシス」を区別しました。フロネーシスは普遍的な法則を知るだけでなく、個別具体的な状況において何をすべきかを見極める判断力であり、徳の中でも特別な位置を占めます。

フロネーシスの特徴として以下が挙げられます。

  • 単なる知識や技術ではなく、経験と熟慮を通じて培われる
  • 目的(善く生きること)と手段(具体的行為)を同時に考慮する
  • 他の諸徳(勇気・節制など)の実践を正しく方向づける「徳の徳」とも言える
  • 固定した規則では対応できない複雑な状況に対処できる

現代においてもフロネーシスの概念は経営学・教育学・医療倫理などで再評価されており、マニュアルや規則では解決できない難しい判断を要求される専門職の実践知を説明する枠組みとして活用されています。

使い方・例文

医師が治療指針に従いながらも、目の前の患者の年齢・体力・価値観を考慮して最善の治療方針を選ぶ判断力は、フロネーシスの現代的な例として挙げられます。

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