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フランシス・ハッチソンとは?

ふらんしすはっちそん

フランシス・ハッチソンは、18世紀のアイルランド出身のスコットランド啓蒙主義哲学者であり、道徳感覚論の提唱者として倫理学・美学の発展に貢献した人物です。

フランシス・ハッチソン(Francis Hutcheson、1694〜1746年)は、アイルランドのアルスター地方に生まれ、グラスゴー大学で教授を務めたスコットランド啓蒙主義の哲学者です。「スコットランド啓蒙主義の父」とも称され、アダム・スミスなど後世の思想家に多大な影響を与えました。

ハッチソンの哲学の核心は道徳感覚論(moral sense theory)です。彼はロックやホッブズが強調した利己心や理性だけでは道徳を説明できないとして、人間には生来、他者の行為の善悪を感じ取る「道徳感覚(moral sense)」が備わっていると主張しました。この立場はシャフツベリー伯の思想を引き継ぎつつ、より体系的な形で展開されました。

主な貢献と業績は以下の通りです。

  • 道徳感覚を感覚器官のアナロジーで論じ、道徳判断を感情・感覚に基づくものとして位置づけた
  • 「最大多数の最大幸福」に相当する表現を早期に使用し、功利主義的な考え方の先駆けとなった
  • 美学においても美の感覚を内的感覚として論じ、近代美学の発展に貢献
  • グラスゴー大学での講義でアダム・スミスに倫理学・経済学の基礎を教えた

ハッチソンの道徳感覚論はヒュームやスミスの共感理論へと発展し、近代倫理学・社会思想の形成に重要な役割を果たしました。

使い方・例文

倫理学史の講義で功利主義や道徳感情論の源流をたどるとき、またスコットランド啓蒙主義とアダム・スミスの関係を解説する文脈で、ハッチソンの名前と道徳感覚論が取り上げられます。

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