フッ化水素酸とは?
ふっかすいそさん
フッ化水素酸とは、フッ化水素を水に溶かした強力な腐食性液体で、ガラスを溶かす性質を持つ特殊な危険物質です。
フッ化水素酸(ふっかすいそさん、Hydrofluoric acid: HF水溶液)は、気体のフッ化水素(HF)を水に溶かした水溶液です。一般に「フッ酸」とも略称されます。強い腐食性と毒性を持ち、取り扱いには専門的な設備と知識が必要な危険物質です。
フッ化水素酸には次のような特徴的な性質があります。
- ガラスを溶かす:ケイ素を含むガラスや石英と反応してフッ化ケイ素を生成するため、ガラスを腐食する。このためフッ酸はガラス瓶でなくポリエチレンやフッ素樹脂(テフロン)容器に保管する
- 皮膚への深達性:皮膚に付着するとほとんど痛みを感じないまま組織深部へ浸透し、フッ素イオンが体内のカルシウム・マグネシウムイオンと結合して重篤な低カルシウム血症(心室細動の原因)を引き起こす
- 弱酸性:化学的には強酸に分類されないが、その毒性と腐食性は塩酸・硫酸と比較しても特別な危険を持つ
用途としては、半導体製造工程でのシリコンウェハーのエッチング・洗浄、金属表面処理、ガラスの艶消し加工、フッ素化合物の合成原料などに使われています。
医療現場では、フッ化水素酸による皮膚曝露事故の際にグルコン酸カルシウムゲルを塗布するなどの特異的な対処が必要であり、一般の酸による火傷と異なる処置が求められます。
使い方・例文
半導体工場でフッ化水素酸を使ったシリコンウェハーのエッチング作業では、皮膚に付着した際に痛みが出にくい特性から重篤な化学熱傷になる危険があり、専用の防護具と緊急処置の準備が不可欠です。
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