フィリパ・フットとは?
ふぃりぱふっと
フィリパ・フットとは、20世紀イギリスの哲学者で、徳倫理学の現代的復興に貢献し「トロッコ問題」の提唱者としても知られる人物です。
フィリパ・フット(Philippa Foot、1920〜2010年)は、イギリス・オックスフォード出身の道徳哲学者で、20世紀後半の倫理学に大きな影響を与えました。オックスフォード大学サマービル・カレッジで長年教鞭をとりながら、自然主義的倫理学と徳倫理学の再興に取り組みました。
フットの貢献として特に重要なのは以下の点です。
- トロッコ問題の考案:1967年の論文で提示したこの思考実験は、「暴走するトロッコを切り替えて1人を犠牲にし5人を救うか」というジレンマを問い、功利主義と義務論の対立を鮮明にしました
- 自然主義的倫理学:道徳的善悪を人間の自然な本性(機能・繁栄)に根ざして説明しようとした
- 徳倫理学の復興:アリストテレスの徳論を現代に復活させる流れの中核を担い、エリザベス・アンスコムとともにオックスフォードの道徳哲学を刷新した
主著『自然的善性(Natural Goodness)』(2001年)では、生物の自然な生き方に照らして善悪を評価する枠組みを提示しています。功利主義や感情主義への批判的論陣を張りながら、合理的根拠に基づく道徳の客観性を守ろうとした点に彼女の哲学の真骨頂があります。
使い方・例文
倫理学入門の授業や思考実験の解説で「フットが考案したトロッコ問題は今も議論の的だ」というかたちで登場します。
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