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ピカルディの3度とは?

ぴかるでぃのさんど

ピカルディの3度とは、短調の楽曲が終止する際に最後の和音を短三和音ではなく長三和音に変えて終わらせる技法であり、暗い雰囲気から明るい終止感へと転換する効果を持ちます。

ピカルディの3度(Picardy third)は、短調で書かれた楽曲の最終終止部において、本来は短三和音となるはずの主和音の3度音を半音上げて長三和音にするという作曲編曲技法です。たとえばイ短調の曲がラ・ド・ミで終わるところを、ドを半音上げてラ・ド♯・ミという長三和音で締めくくります。

この技法はバロック時代から広く使われており、バッハのカンタータや前奏曲など多くの宗教音楽・器楽作品に見られます。長三和音は物理的に倍音構造が安定しており、中世・ルネサンス期の理論では長三和音こそが完全な終止に相応しいとされていたため、短調の曲でも最後は長三和音で締めるという慣習が広まりました。

「ピカルディ」の名称の由来については諸説あり、フランスのピカルディ地方との関係を示す確証は定まっていませんが、18世紀の音楽理論家ジャン=ジャック・ルソーがこの名称を用いて広めたとされています。現代では意図的な転換の効果として使われることが多く、悲しみの中に一筋の光明や救済感を演出したい場面で有効な表現手段です。ロックやポップスでも短調の曲が長調の和音で終わる場合にこの概念が援用されることがあります。

使い方・例文

ニ短調のコラールが最後の小節でファ♯を含む長三和音に変わって終止するとき、その「明転」の効果がピカルディの3度と呼ばれる。

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