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パッシベーションとは?

ぱっしべーしょん

金属表面に緻密な酸化膜などの保護層を形成させ、腐食や反応をほぼ止める処理のことです。

パッシベーション(不動態化)とは、金属表面に数ナノメートル程度の非常に薄くて緻密な酸化物や水酸化物の層(不動態膜)を意図的に形成させることで、内部の金属をそれ以上の腐食や化学反応から守る現象・処理の総称です。

この概念はファラデーが19世紀に鉄を濃硝酸に浸した際に反応が急激に止まることを発見したことに遡ります。代表的な例としては、ステンレス鋼(鉄とクロムの合金)の表面に形成されるクロム酸化物(Cr₂O₃)の薄膜があります。この膜は酸素の透過をほぼ完全に遮断するため、内部の鉄を錆から守ります。アルミニウムも大気中で自然にアルミナ(Al₂O₃)の不動態膜を形成します。

工業的なパッシベーション処理の方法には以下のものがあります。

  • 化学的処理:硝酸・クエン酸などの酸性溶液に浸漬して表面の不純物を除去し、クロム酸化膜を促進する。
  • 電気化学的処理(陽極酸化):電解液中で電流を流し、より厚く均一な酸化膜をつくる(アルマイト処理など)。

パッシベーションは食品機械・医療器具・航空機部品・半導体製造装置など、高い耐食性が求められる分野で欠かせない技術です。また半導体分野では、シリコン表面の不活性化によるキャリア再結合の抑制という意味でも使われます。

使い方・例文

ステンレス製の医療用メスや手術器具の製造後に硝酸溶液でパッシベーション処理を行い、使用中に金属イオンが溶出するのを防ぐ場面で登場します。

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