ハマルティアとは?
はまるてぃあ
ハマルティアとは、ギリシャ悲劇において英雄の破滅を招く性格上の欠陥や致命的な過ちのことを指す概念です。
ハマルティア(hamartia)はギリシャ語で「的を外す」「過ちを犯す」を意味する言葉で、アリストテレスが「詩学」の中で悲劇の主人公(英雄)が破滅に至る原因として論じた概念です。日本語では「致命的欠陥」「悲劇的欠点」と訳されることが多く、「悲劇的過誤」とも呼ばれます。
アリストテレスによれば、悲劇の主人公は完全な善人でも完全な悪人でもなく、ある特定の欠点または判断の誤りをもった高潔な人物でなければならないとされました。その欠点こそがハマルティアであり、外部の力ではなく主人公の内側から破滅が引き起こされることが、悲劇に「恐れと憐れみ」(カタルシス)をもたらすとアリストテレスは説いています。
代表的な文学作品におけるハマルティアの例は次のとおりです。
- オイディプス(ソポクレス):運命を知ろうとする過剰な探求心と高慢さ
- マクベス(シェイクスピア):野心と権力への渇望
- ハムレット(シェイクスピア):優柔不断と過度な思索
- アキレウス(ホメロス):怒りと傲慢さ
ハマルティアは単なる「性格の弱さ」ではなく、しばしば英雄の美徳と表裏一体の特質であるため、作品に複雑な人間像をもたらします。現代の文学批評においても悲劇分析の基本概念として広く参照されます。
使い方・例文
文学の授業で「このキャラクターのハマルティアは傲慢さであり、それが最終的に自滅を招いた」のように、悲劇的人物の根本的な欠点を指して使われます。
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