ネルンストの式とは?
ねるんすとのしき
ネルンストの式とは、電気化学における電極電位を溶液のイオン濃度や温度と結びつける基本方程式です。
ネルンストの式(Nernst equation)は、ドイツの物理化学者ヴァルター・ネルンストが19世紀末に導いた式で、電極反応における平衡電位と溶液中のイオン活量(実質的には濃度)の関係を表します。
式の本質は「標準電極電位を基準として、反応物と生成物の活量比の対数に比例した補正を加えると実際の電位が求まる」というものです。温度が高くなるほど補正項が大きくなるため、電位は温度にも依存します。絶対温度・気体定数・ファラデー定数を用いて厳密に記述されます。
具体的な応用場面としては次のものが挙げられます。
- pH電極や各種イオン選択電極の校正
- 電池の起電力(EMF)の予測と設計
- 生体内のイオンチャネルを通じた膜電位の計算
- 腐食・めっき工程の電気化学制御
日常生活では、血液や尿のナトリウム・カリウム濃度を測る医療用センサーや、食品・環境分野のイオンメーターにこの原理が活用されています。ネルンストの式は電気化学の根幹をなす関係式であり、工業・医療・環境の各分野で欠かせない理論的支柱となっています。
使い方・例文
「pH電極の読みがずれてきたので、ネルンストの式に基づいて温度補正をかけ直した」のように、電極の測定値を温度や濃度条件に合わせて補正する場面で登場します。
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