ニッケル製錬とは?
にっけるせいれん
ニッケル鉱石から不純物を除き、工業用途に使える純ニッケルや合金素材を取り出す一連の精製プロセスです。
ニッケル製錬とは、採掘したニッケル鉱石を物理的・化学的に処理し、純度の高いニッケル金属や中間製品を得る工業プロセスです。
ニッケル鉱石は大きく硫化鉱と酸化鉱(ラテライト鉱)の2種類に分かれ、それぞれ製錬方法が異なります。硫化鉱は破砕・浮遊選鉱でニッケル精鉱を濃縮したのち、熔錬炉で溶かしてマット(硫化物混合物)を得ます。その後、転炉でマットを精製し、電解精錬で純度99.9%以上のニッケルを取り出します。一方、ラテライト鉱は含有ニッケル分が低く、高圧酸浸出法(HPAL)やショットキル炉による乾式製錬など複数の手法が使われます。
ニッケルはステンレス鋼の主要合金元素であり、世界生産量の約7割がステンレス用途に向けられます。また電気自動車用リチウムイオン電池の正極材(NCA・NMC系)にも不可欠で、近年は電池向け需要が急増しています。主要な産出国はインドネシア・フィリピン・ロシアなどで、製錬拠点はエネルギーコストや環境規制の影響を大きく受けます。
製錬工程では二酸化硫黄や重金属を含む排水が発生するため、排ガス処理や廃水管理が重要な環境課題となっています。リサイクルニッケルの活用も持続可能な資源利用の観点から注目されています。
使い方・例文
ステンレス製の調理器具や電気自動車の電池を製造する際、ニッケル製錬によって得られた高純度ニッケルが原料として使われます。
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