ニコラウス・マールブランシュとは?
にこらうすまーるぶらんしゅ
ニコラウス・マールブランシュとは、17世紀フランスの哲学者・神学者で、デカルトの思想を継承しながら「神の媒介論(機会原因論)」を唱えた合理主義哲学の重要人物です。
ニコラウス・マールブランシュ(Nicolas Malebranche、1638〜1715)は、フランス・パリ出身の哲学者・神学者です。オラトワール会の聖職者であり、デカルト哲学とキリスト教神学を融合させた独自の哲学体系を構築しました。
マールブランシュはデカルトの心身二元論(精神と物体は別個の実体)から出発しながら、デカルトが解決できなかった「心と身体はいかに相互作用するか」という問題に取り組みました。彼が提唱した解答が機会原因論(機縁論)です。これは「心と身体が直接作用し合うのではなく、神がすべての出来事を機会として両者を調整している」という考え方です。
マールブランシュの哲学の主要な概念は以下の通りです。
- 機会原因論:すべての因果関係は神の意志によって媒介される
- 神の中に万物を見る(神における観念の視覚):人間の認識は神を通じて成立する
- 恩寵論:神の恩寵を理性的に論じるアウグスティヌス的神学
主著「真理の探求」(1674〜1675)は近世ヨーロッパの哲学者に広く読まれ、ライプニッツやバークリーとの論争を通じて近代哲学の形成に影響を与えました。近世哲学史における合理主義の系譜を語る上で欠かせない思想家です。
使い方・例文
近代ヨーロッパの哲学史の講義で「デカルト以後の合理主義者」として機会原因論とともにマールブランシュが紹介されます。
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