ナタリー・サロートとは?
なたりーさろーと
ナタリー・サロートとは、20世紀フランスの「ヌーヴォー・ロマン」を代表する作家で、人間の心理の微細な動きを独自の文体で描き続けた小説家・評論家です。
ナタリー・サロート(Nathalie Sarraute、1900〜1999年)は、ロシア帝国生まれでフランスで活躍した作家です。本名はナターシャ・チェルニアクといい、幼少期にパリへ移住後、ソルボンヌ大学やオックスフォード大学で学び、弁護士資格も取得しましたが、文学の道を選びました。
サロートは、従来の小説が持つ明確な筋立てや性格描写の代わりに、人間の意識の底に潜む無意識の微細な感覚——彼女が「トロピスム(向性)」と名づけたもの——を文章で捉えることを試みました。デビュー作『トロピスム』(1939年)はその実験の出発点です。
彼女はアラン・ロブ=グリエやミシェル・ビュトールらとともに「ヌーヴォー・ロマン(新しい小説)」の旗手として位置づけられ、心理の微細な振動を捉える独自の文体で戦後フランス文学に大きな影響を与えました。主な作品には『見知らぬ男の肖像』(1948年)、『黄金の果実』(1963年)、自伝的作品『幼年時代』(1983年)などがあります。
サロートは99歳まで精力的に執筆を続け、フランス現代文学史において特異な位置を占める存在として高く評価されています。
使い方・例文
「サロートの小説は、人物の会話の背後にある無意識の駆け引きを丹念に追うため、読者は日常の何気ないやりとりを新鮮な目で見直すようになります」という形で語られます。
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