ナウム・ガボとは?
なうむがぼ
ナウム・ガボは、空間と動きを透明素材で表現したロシア出身の彫刻家で、構成主義芸術の先駆者の一人です。
ナウム・ガボ(1890〜1977年)は、ロシア帝国のブリャンスクに生まれ、兄アントワーヌ・ペヴスナーとともに構成主義芸術の理論と実践を牽引した彫刻家です。本名はナウム・ネーミア・ペヴスナーで、芸術家として兄と区別するためにガボの名を用いました。
彼の芸術の核心は、彫刻から「量塊」を排除し、ガラス・プラスチック・金属ワイヤーなど透明または半透明の素材を駆使して「空間そのもの」を可視化することにありました。1920年に兄と共に発表した「写実主義宣言」では、静的な量塊に代えて時間と空間の動的リズムを芸術の基礎とすべきと訴えました。
代表的な作品には透明プラスチックを用いた「線形構成」シリーズや、モーターで実際に振動する「運動的彫刻」(1920年)があります。後者は動くアート「キネティック・アート」の先駆けとして高く評価されています。
ロシア革命後は創作環境が制約され、ドイツ・パリ・イギリスへと移り、最終的にアメリカに定住しました。ハーバード大学の「立体作品」はパブリックアートの代表例として知られています。20世紀彫刻の概念を根本から拡張した人物として、現代アートの発展に大きな足跡を残しています。
使い方・例文
美術館のモダンアートコーナーで透明アクリルやワイヤーを組み合わせた抽象的な立体作品を見るとき、ガボが切り拓いた構成主義彫刻の系譜に触れることができます。
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